第50回天文文化研究会(2023年2月10日、市民科学プロジェクト)

案内

来年度の主なテーマの一つは変光星です。

変光星観測を中心とした近代天文史料が茅野市八ヶ岳総合博物館に集まっています。

この資料群の整理や調査を市民科学的にみんなで進めていきたいと思っています。

こんなふうにできないかなという案を陶山から話しますので、

それを下敷きに具体的にどうやっていくかを話し合いたいと思います。

少しでも興味のある方はお気軽にご参加ください。

議事録

どんな興味をもって変光星を観測していたのかを知りたい。

特定の人物にフォーカスして、興味の変遷を追うとおもしろい。

目的を明確にして、天文の連続講座をする。

3~6か月かけて講座をする。

どれくらい声をかけるか?

第49回天文文化研究会(2023年1月17日、何でも報告会)

案内

最近、話題に上がることが多い「教育」について色々話ができればと思います。
これまで調べてきている諏訪天文同好会の発足にも理科教育の変遷が関わっている(と思われます)し、三澤勝衛の教育についても興味のある所です。
また、これまで調べてきたことや議論(雑談?)からは、先生たちの個人研究が市民科学を支えてきたといえるように思います。

そして、信濃教育博物館や諏訪教育会にも調べるとおもしろそうな資料がたくさんありそうなので、みんなで資料を調べていくのも楽しそうです。
渡辺さんがやっているように、「夏の大三角」がいつから扱われているかとか具体的な教育内容の変遷を追うのもおもしろいかもしれません。

自分たちでやるのも必要ですが、現役、または、退職された先生たちと一緒に何かできたらいいなと思います。
ただ、僕には良いアイデアがないので、そのあたりみんなでアイデア出ししたいです。

議事録

・最近の学校における探求学習について。
Google検索で調べるだけになっている。

・理科教科書の変遷について
信濃教育会の人と協力しながら、信濃博物館に行って調べてみる。
夏の大三角が教科書にいつどこ経由で入ったか。
使われ方も知りたい。
北斗七星は明治からあった。

天界には、「信州の全学年の理科に天文が入った。」との記載がある。
誰が天文を持ち込んだのか?
長野県で全国に先駆けて取り上げたものがいくつかある。
・メンデルの法則(大正6年3月)
・レントゲン
監修者は誰?

長野県は、教科書がない時代の学習帳は、地域性が強く見られた。
国立教科書図書館
学習帳だからと言って、地域性が見られるわけではない。

信州教育で、ミムラヤスジさんは活躍していた?
ミムラヤスジは矢沢米三郎の弟。

信濃教育会で、国語の教科書が作られていた時は、
ニシオミノルさん(初代国語研究所)監修だった。

なぜ、長野県で独自の教科書をつくりはじめたのか。

生活科は、今でも信濃教育会でつくっている。

昭和28年頃に教科書の検定制度が厳しくなった。
それまでは、各都道府県で教科書がつくられていたと思われる。

デジタル教科書をつくるのが信濃教育会では難しくなってしまった。

現代の教科書と学習帳はどう違う?
現代の学習帳はワークブックみたいなもの。

教科書が収蔵されている所
・高島小学校にはたくさんある。
みんなで調べてみよう。

県内各地に10個くらいの教育会がある。
その教育会ごとに会館があって、そこには何かしら資料がある。

下伊那会館には、学科ごとの研究室がある。

星図を比べてみる。
星座線のつなぎ方とか追いかけてみるとおもしろそう。

・夏の大三角について
Wikiによると、
夏の大三角という呼び名は、1950年代からイギリスの天文普及家サー・パトリック・ムーア (Sir Patrick Moore) が使うようになってから一般的にも知られるようになったものである。ただし、ムーアによって創案されたものではなく、オーストリアの天文学者オスヴァルト・トーマス (Oswald Thomas) によって1920年代に “Grosses Dreieck” (ドイツ語で「大きな三角形」の意)と記述されており、トーマスはまた1934年には “Sommerliches Dreieck” (ドイツ語で「夏の三角形」の意)と記述していた。

それ以前にも、オーストリアの天文学者ヨセフ・リットロウ (Joseph Johann von Littrow) は、1866年に出版した星図[2]の本文において 「よく目につく三角形」 と説明していた。また、3つの星を最初に繋いだのはドイツの天文学者ヨハン・ボーデで、1816年に出版した書物の中の星図においてであったとされる。ただしボーデは、星と星とをつないだものの、それに対してなんら名称は与えていなかった。

1776年にフランスの球儀製作者ジャン・フォルタン (Jean Nicolas Fortin)[3] がパリで出版した 『フラムスティード星図』 の第2版[4]では、3星のうちベガとアルタイルしか結ばれていない[5]。当時、デネブは「最も明るい一群の星」すなわち1等星にランクされていなかった。なお、『アルマゲスト』所収の「プトレマイオスの星表」では、アルタイルも2等星だった[6]。
らしい。

ちなみに、スーパームーンのはじまりはNASAの広報。
wether newsも大きな影響を与えているかも?
星ナビも?

第48回天文文化研究会(2023年1月13日、市民科学プロジェクト)

〇関さんによる11月シンポジウム感想
中身の濃い研究会だった。
行って、野上さんとか櫻井さんとかお話したかった。

〇今年の進捗
・拓一郎さんから報告
市民科学プロジェクトwebサイト
シンポジウム(アーカイブ、集録)
巡回展(茅野市、長野市、伊那市)
茅野市佐久間資料アーカイブ(これから)
トモエゴゼンは眠らない(プラネタリウム番組)
ニューズレター発行

〇来年度の予定
・変光星と太陽
・地理や方言・民俗(地上系)
諏訪と市民科学。
中央構造線と御神渡り。

〇以降の予定

2024年度、三澤さんの予定

2025年度、環境の予定
拓一郎さんのイメージは、
・諏訪天の青木さんがやってきたこと。
・宇宙県の光害観測。
ビーナスラインの反対運動から各地の自然保護活動がはじまった側面もある。
他にも、里山のこととか、災害の事とか色々ある。
事例を挙げていって、市民科学の多様性を見るのは大事。
市民運動と市民科学の切り分けができるといい。

〇野澤さんのコメント
今やられている市民科学やシチズンサイエンスは専門家のプロジェクトベースがほとんど。
アカデミアにおける新発見が大事にされてしまう。
このような視点と違う市民科学の形を探るのが大事。

渡辺さんがやっているような教科書の調査を進めていくと、
小中高の先生の活動を理解していくことができると思う。
長野県の先生は理科の教科書を自分たちでつくってきた。
その源流を知ることは大事。
坂本先生が御池山クレーターを見つけた。
長い時間をかけてできたという意味ではまさに市民科学。
諏訪天の関さんも今井さんも先生。

〇その他色々

住みやすさと市民科学の関係。

江戸時代から、諏訪の人たちは東京へ出稼ぎへ行って。
浅草。海苔の仕事をしていたらしい。
寒天とかも諏訪でやってた。

長野県は石碑好き?
筆塚も結構ある。
道祖神など石造のものが多い。

今後、市民科学の実践ができるといい。

今、やっていることがわかって、これからどうするかを考える必要がある。
天文以外の分野も調べた方がやりやすいかも。
諏訪教育会の取り組みとか。

天文を文化にしたい。

第47回天文文化研究会(2022年12月16日、なんでも報告会)

11月のシンポジウムの振り返りの他、信州の特徴について色々な話をしました。
以下、話題やコメントを列挙します。

・シンポジウムにおける茅野さんの感想
清稜高校OBから諏訪天入りたいと声がかかった。
金子先生から指導を受けていた人。
シンポジウムには参加してないけど、新聞などで諏訪天を見た。
清稜高校赤道儀、コスモスで交換。

・シンポジウムにおける丸山さんの感想
前半はオンライン音声聞こえずらかったけど、
途中から聞きやすくなった。
久々に、変光星や太陽の話が聞けて面白かった。

・シンポジウムにおける原さんの感想
学術発表と違うおもしろさがあった。
宇宙県とか天文文化の活動。
資料を保存、活用しようという活動は
この分野というわかりやすさがなくて、
おもしろい。

・シンポジウムにおける紫谷さんの感想
おもしろかった。
市民科学に興味を持てた。
諏訪がおもしろい場所。

・シンポジウムの報告をするといい。
天文学会と科学史学会。
市民科学は、科学技術社会論ではやっている。

・信州教育
長野県は、江戸時代の寺子屋が多い。
郷土史家や調べたい人が多いから、
多く見える?

満蒙開拓団への影響。
教育会が政府から目を付けられて、
そこから反動的に国のために動いた。
富士見あたりが多い。

長野県は、保険補導員が多い。
減塩運動に力を入れて、成果が出た。
佐久総合病院の先生が始めた。
生活改善運動も熱心だった?
地区の仕事も多い?
消防団も熱心?青年団とか若者組の関係
長野県は、同族集団と年齢社会が両方ある。

・光害と市民科学
青木さんの光害への運動は、市民科学と言える。
研究者がリーダーシップをとったわけではないみたい。
川崎天文同好会との関係がある。
日本の光害についての活動は、先生が多かった?
子供に星を見てもらうため?

アメリカは町が一部に集中していて、郊外へ行けば、星が見えた。
アマチュア天文家は暗い空で星が見たければ、郊外へ行けばいいので、光害への問題意識は低かった?

第46回天文文化研究会(2022年11月25日、市民科学プロジェクト)

前回の研究会(市民科学プロジェクト関係)は、18日のシンポジウムを受けて、これからのことについて話しました。

〇科学史セッション
・セッション全体をとおして。
みなさん積極的だった。
発表に対するリアクションがよかった。

・嘉数さんの話
ローカリティ、資料をもとにしていたので、研究発表でもあった
地域のネットワークが見えている。
山本一清さん以外の話(その周囲の話)が聞けておもしろかった

〇変光星
渡辺さんは変光星観測の歴史を整理して話してくれた。
野上さんはアマチュアの成功例を話してくれた。
VSNETの情報を受けて、アマチュアが勝手に観測している(組んでやることもある)。
アーカイブをたどれば、長周期変動が見えるかも。
渡辺誠さんに話を聞くのがいいかも。
VSOLJアーカイブを使った研究例を教えてもらえるといい。
外的な(科学史)研究、内的な(サイエンス)研究、どちらでやるか?
変光星業界の人的ネットワークの形成の歴史もおもしろいかも。
技術の変遷とかも。
変光星観測はうまくいっている市民科学の例として調べる価値がある。

〇太陽観測
・櫻井さんの話:白斑やプロミネンスの話があっておもしろかった

〇全体をとおして
天文愛好者の人がどう思ったか知りたい