第71回天文文化研究会(2024年5月24日)

「COIASで実現!市民による太陽系小天体の大規模探索」
講師:浦川聖太郎さん(日本スペースガード協会)

すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHSCを用いて大規模なサーベイ観測(HSC-SSP)が実施された。HSC-SSPの画像は公開されており、その画像には未発見の太陽系小天体が大量に撮像されている。しかしながら、太陽系小天体の探索(検出・測定・報告)を行う手順の煩雑さのため効率的な探索ができていない状況であった。そこで、「誰もが」「簡単に」「本物の天文研究」を行うことをコンセプトに太陽系小天体の探索を行うことができるウェブアプリケーションCOIASを開発した。COIASは2023年7月末に公開し、2024年3月22日現在、9万を超える新天体候補をMPCに報告し、そのうち602天体(NEO2、TNO32など)については仮符号を取得した。